本日、本校は金城学院大学と高大連携協定を締結する運びとなりました。これまでも、多くの卒業生が金城学院大学に進学しています。今後は、本校の生徒が大学の施設を利用させていただいたり、大学の授業を受講できたり、出張授業で大学教授や大学生の方に本校に来ていただいたり、さらに高大接続型の協定校推薦入試が始まるなど、様々な面で交流事業を予定しています。金城学院大学との連携で、本校の教育をさらに魅力的に、充実したものにしていきます。ご期待ください。
高大連携協定の締結式の様子





学校法人 市邨学園
本日、本校は金城学院大学と高大連携協定を締結する運びとなりました。これまでも、多くの卒業生が金城学院大学に進学しています。今後は、本校の生徒が大学の施設を利用させていただいたり、大学の授業を受講できたり、出張授業で大学教授や大学生の方に本校に来ていただいたり、さらに高大接続型の協定校推薦入試が始まるなど、様々な面で交流事業を予定しています。金城学院大学との連携で、本校の教育をさらに魅力的に、充実したものにしていきます。ご期待ください。
高大連携協定の締結式の様子




本校ユネスコ平和教育推進部では、ESD(持続可能な開発のための教育)の理念を基盤に、台湾の姉妹校と協力しながら国際的な学びと実践を進めています。生徒一人ひとりが「地球市民」としての責任を考え、行動することを目的に、難民支援や教育支援を中心とした活動を展開してきました。

これまでに、カンボジアの学校環境改善、パレスチナの子どもたちへの学習支援、フェアトレードを通じた難民女性の自立支援などを、台湾と日本の高校生が協力して実現しています。こうした実践は、国境を越えた対話と協働を通じて「平和の文化」を築く取り組みであり、ユネスコスクールとしての ESD 教育の大切な一環となっています。
このたび、その実践活動の一環として、名古屋市のオアシス 21 にて「チャリティーわたがし販売」「募金箱設置」「シリア・パレスチナ女性支援フェアトレード紹介」を実施いたします。生徒たちが心を込めて作る綿菓子の売上は、カンボジアやパレスチナの子どもたちの教育支援に役立てられます。綿菓子を楽しみながら、世界の子どもたちにやさしさを届ける平和の架け橋となる、地域と連携した ESD 推進企画です。
市邨高校ユネスコ平和教育推進部
文部科学省本事業の紹介ページ
ユネスコスクール公式ホームページはこちら
本事業は、ICTを活用した双方向型の対話的な学びを通じて、パートナーシップ協定校(国立台湾鳳山商高校・埼玉県立越谷北高校)間の交流活動を強化し、両校の生徒の自己肯定感を高めるとともに、世界の平和に貢献することを目的とする。
具体的には、専門家、地方公共団体や企業の協力を得て、世界の難民問題・貧困問題とその解決を目指す取組について学び、支援活動に参加する。生徒自身が持続可能な開発目標(SDGs)の各項目に横断的に取り組む機会を創出する。
This project aims to strengthen interactive activities between the partner schools (National FongShan Senior Commercial & Industrial Vocational School in Taiwan and Koshigaya Kita High School in Saitama) through interactive dialogue-oriented learning using ICT, and grow the self-esteem of the students of both schools.
Specifically, with the cooperation of experts, local governments and companies, students will learn about the global refugee crisis, global poverty and the initiatives aimed at solving these problems, and participate in support activities. The project will create opportunities for the students themselves to tackle the Sustainable Development Goals (SDGs) in a cross-sectional way.
(EDU-PORT JAPAN )

SDGs AICHI EXPO シリア・パレスチナ難民女性支援実施のお知らせ 2025.10
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ご報告はこちら
パレスチナ・カンボジア学校支援実施ご報告 2025.9.20
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ガザ・台湾・日本学生交流会とUNRWA学習会ご報告2025.8.20
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シリア難民女性とのオンライン対談(台湾・日本学生交流会)2025.8.21
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戦後80年 UNRWA清田明宏先生、ガザ・台湾・日本学生交流会 2025.8.20

戦後80年 カンボジアユネスコ世界遺産虐殺学習2025.8.7

グローバルユースミーティング講義報告のお知らせ2025.8.5

2025パレスチナ・カンボジア学校支援「夏祭り」2025.7

戦後80年台湾・日本カンボジア中継学習会のご報告 2025.8.6

戦後80年パレスチナ問題特別授業のご報告 2025.6.30
中日新聞朝刊掲載
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戦後80年特別授業の様子はこちら 2025.6.26
講師:ユネスコ協会連盟顧問 野口昇先生
講師:カイロアメリカン大学准教授アハマド准教授「アートと平和ゲーム」
Instagram動画報告はこちら

平和学習(台湾・韓国・広島・埼玉・名古屋)の様子はこちら 2025.6.16
講師:世界の現状について(UNHCR)
講師:UNHCRと連携したファーストリテーリング「子ども服支援」
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世界難民の日フェアトレード国際支援の様子はこちら 2025.6.20(シリア・パレスチナ難民女性支援)
Instagram活動動画はこちら

パレスチナ学校支援・カンボジア学校支援はこちら 2025.6.28
(国連UNRWA・国連UNRWA・台湾協働国際支援)
Instagram活動動画はこちら

ピース愛知 平和学習の様子はこちら 2025.6.5
(戦後80年沖縄・広島原爆・長崎原爆・沖縄戦・名古屋空襲・パレスチナ等)
Instagram活動動画報告はこちら

カンボジアシェムリアップ公立小学校支援現地報告 2025.4
Instagram活動動画報告はこちら

平和の架け橋協働プロジェクト活動報告会 in TAIWAN 2025.3
Instagram報告はこちら!

平和の架け橋協働プロジェクト活動報告会 in TAIWANに向けて
Instagram報告はこちら!

2025.2 難民映画上映会・難民映画報告会を開催
台湾・日本の高校生の国際支援報告会

2024年広島県立尾道商業高校と難民支援

JICAカンボジア青年海外協力隊員からの学び 2025.1.9

台湾とユネスコ平和活動・文化交流会実施 2024.12.26


パートナー協定校と学習会!服のチカラ

2024.11 ユネスコスクール全国大会 第2分科会開催


テレビ紹介のご報告 東海テレビ

テレビ紹介のご報告CBCテレビ

高校生によるグローバル対談開催!世界を学び平和を願う学生たち。
韓国・台湾・ヨルダン・サモア コンソーシアム開催 2024.10.11

SDGs EXPO AICHI 2024にて国際支援実施

まちづくりフェスタ名古屋栄 国連UNRWA支援実施2024.9.22

生徒による国際支援学習会開催 フェアトレード支援を実施

中東ヨルダンUNRWA事務所へ高校生からの募金 2024.8.24

カンボジアキリングフィールドから 合同学習会発表会 2024.8.2

2024.8.20 ヨルダン中継 講師 UNRWA職員・市邨高校教諭松野

2024.8.1 シェムリアップ公立小学校遊具寄贈贈呈式・合同学習会開催

2024.7 台湾・日本合同学習会開催 ユニクロ・台湾NGO

2024.7 台湾・日本合同学習会開催 国連UNHCR協会

2024.6.17 国連UNRWA清田氏、トライバロジー林芽衣氏 台湾日本学習会

台湾平和活動協同実施校 名古屋城 テレビ塔訪問は こちら

台湾平和活動協同実施校 ユネスコ世界遺産訪問は こちら

台湾平和活動協同実施校 名古屋市教育長 表敬訪問は こちら

台湾平和活動協同実施校 合同成果報告会開催は こちら

国連UNRWA パレスチナ支援のためのチャリティー活動実施は こちら

詳しくはこちら

2024 国立台湾鳳山商工高校訪日決定!
台湾高雄にて講演会・交流会を実施

愛知県教育委員会 コンソーシアム愛知 台湾×埼玉×カンボジア接続
〜NPO法人代表・市邨高校卒業生・市邨高校教諭によるカンボジア報告〜

第6回市邨高校難民支援の夕べ 京都大大山教授×日本旅行×UNHCR映画祭
〜台湾国立鳳山商工高校と接続 中日新聞掲載〜

〜台湾での平和活動交流会 スクールビジット実施〜

〜台湾での平和活動交流会 ワークショップ実施〜

〜台湾での平和活動交流会 国際支援協働実施校訪問〜

〜カンボジア絶対的貧困地域 女性支援実施〜

〜NHKニュース解説にて 2023.12.8本活動紹介〜

〜2023UNHCR GLOBAL REFUGEE FORUM〜
ジュネーブでの国際会議にオンライン参加

〜カンボジア絶対的貧困地域 女性支援〜
名古屋の中心部でフェアトレード活動実施

〜パレスチナ難民女性・シリア難民女性支援〜
難民女性へ横断幕作成プロジェクト

〜カンボジア絶対的貧困地域 公立小学校支援 〜
地域の商店街の応援をいただきチャリティー活動

〜難民女性支援の専門家林芽衣氏から学ぶ〜

〜中東パレスチナ訪問教員と繋ぎ中継学習〜

〜シェムリアップ貧困地域訪問教員と繋ぎ中継学習〜

〜SDGs EXPO AICHIにてフェアトレード活動〜

〜SDGs EXPO AICHIにてフェアトレード活動〜


〜パートナー協定校と企業と一緒に学び国際支援実施〜
※台湾新聞社「総合報」「今日新聞」掲載


〜パートナー協定校と企業と一緒に学び国際支援実施〜
※日本新聞社「朝日新聞」「中日新聞」掲載

〜ボランティアアワード2023 の皆さんから学び、考える平和活動〜
本事業は、日本・台湾の高校生が協働で実施する平和教育および国際支援プロジェクトです。
2025年 8月4 日には、カンボジア・コッコン州の貧困地域にある 4つの幼稚園へ、台湾と日本から学校備品を寄贈する贈呈式と交流会を行います。
さらに 8月 20日には、ヨルダン・アンマンのパレスチナ難民キャンプにて学校交流会および贈呈式を実施予定です。
そして戦後 80年を迎える 2025 年8月 6日(水)には、このたびユネスコ世界遺産への登録が正式に決定された、カンボジア・プノンペンのトゥルースレン虐殺資料館(旧 S-21 収容所)よりライブ中継を行い、『カンボジア・トゥルースレン虐殺資料館から学ぶ過去と平和な未来』と題した学習会、参加者の対談会、発表会を開催いたします。
本施設は 1970年代のポル・ポト政権下において発生した大量虐殺の記録をとどめる歴史資料館であり、「人類史の重大な段階を示す際立った例」として 2025年 7月に世界遺産への登録がユネスコにより正式決定されました。
これは、20世紀の最も深刻な人権侵害の証拠として、国際社会に警鐘を鳴らすものであり、次世代の平和と人権教育にとって極めて重要な学びの場です。
本イベントは、日本・台湾・カンボジアの若者たちをつなぎ、過去の歴史を正しく学び、持続可能で平和な未来について多角的に対話し、思索することを目的とした国際同時中継学習会です。お時間のご都合がつきましたら、ぜひご参加いただけますと幸いです。ともに「心の中に平和の砦を築く」機会となればと願っております。
※文部科学省 EDUーPORTニッポン応援プロジェクト採択事業
※2025 ユネスコ/日本 ESD賞への文部科学省推薦(最大3件)案
本校はユネスコスクールとして、教育活動の一環としてユネスコ活動を実施しています。特に、戦争や紛争から時刻を追われた難民の支援、戦争を起因とした貧困地域の教育支援に取り組んでいます。支援活動の一つとして、地域の催し物で綿菓子を販売し、その収益金を送っています






【チャリティ綿菓子活動の報告】
12/1 綿菓子10,650円+募金6,349円
6/8 綿菓子22,600円+募金15,084円(6/28との合算)
6/28 綿菓子10,600円
戦争や紛争から母国を逃れている難民、特にその子どもたちの状況は深刻です。私たち市邨高校では、難民の状況を専門家や企業から学び、自分たちでできることとして、ファーストリテイリングの「届けよう!服のチカラプロジェクト」に参加しています。
国連UNHCRの伊藤代表、UNHCR協会の天沼さん、UNRWAの清田さん、ファーストリテイリングの山口さんとパートナーシップ協定を結んでいる埼玉の越谷北高校、台湾の鳳山商工学校と合同で学習会を開催し、難民の現状を学びました。

3校で難民問題の解決について考えました。
本校は各クラスからユネスコ委員が選出されています。ユネスコ委員はクラスの生徒から服を集めるためのポスターを作成し教室に掲示するとともに、クラスメートに呼びかけました。その結果、約2万着の子ども服を集めることができました。

今度も難民問題を考えて活動していきたいと思っています。


本校はユネスコ憲章の理念の実現を目指し、生徒一人ひとりの「心のなかに平和の砦」と築くために、国内外の高校生と協働して国際問題を学んでいます。本校のユネスコ委員会(生徒)では、文化祭を活用して、来場者ととも平和について学ぶ企画を計画しました。

「誰一人も取り残さない」ため、SDGsについて学ぶ「人生ゲーム」、パラスポーツの「ボッチャ」「モルック」を楽しみました。



会場では、夏休みから各クラスのユネスコ委員が呼びかけて、難民の子どもたちに送る服を回収しました。文化祭2日間で段ボール8箱分の子ども服を集めることができました。子ども服は11月末まで集めています。

市邨高校では理科離れを食い止めるだけでなく、「理科好き」の生徒を育む目的として1年に2回(主に長期休暇)の野外活動調査を実施しています。
夏季サイエンスキャンプ
2024 奥飛騨温泉郷 中尾地熱発電所見学(2024)
2024 知の拠点あいちとコーガアイソトープ見学(2024)
2023 瑞浪化石博物館とサイエンスワールド(2023)
2023 西名古屋火力発電所見学(2023)
2023 核融合科学研究所実習(2023)
2023 静岡県 相良油田と浜岡原子力発電所見学(2023)
2022 核融合科学研究所実習(2022)
2021 葦毛湿原とのんほいパーク(2021)
2019 木曽駒ヶ岳登山とキャンプ(2019)
冬季サイエンスキャンプ *( )は年度
2024 伊豆大島2泊3日(2024)
2024 伊豆大島2泊3日(2023)
2022 伊豆大島2泊3日(2022)
2021 日本モンキーセンター(2021)
2020 瑞浪化石博物館(2020)
2019 伊豆大島2泊3日(2019)
2018 伊豆大島2泊3日(2018)
市邨理科の取り組みはこちらから
2022年12月24日〜26日の二泊三日、伊豆大島の三原山をフィールドにしたサイエンスキャンプを実施しました。コロナ禍で2年間は宿泊を伴う行事はできませんでしたが、3年振りに伊豆大島でのサイエンスキャンプを実施することができました。高校生8名(引率教員3名)が参加しました。
第1回 サイエンスキャンプ2018の様子はこちら
第2回 サイエンスキャンプ2019の様子はこちら
本校で開催している「市邨サイエンスアクティビティ」
クリスマス寒波が襲来した24日(土)でしたが誰一人遅れることなく名古屋駅に集合し朝6時46分の新幹線に乗り込みました。車窓は雪景色に変わっていました。私たちの新幹線は名古屋始発ということもあり定刻通りに発車しました。熱海駅で降り、熱海港で9時10分発のジェットフォイル(高速船)に乗り換える予定でしたが、寒波による強風で欠航となり、12時30分の臨時便にスライドされましたので熱海市内を観光することにしました。熱海港からアタミロープウェイで熱海城・トリックアート美術館へ向かいました。



11時50分に港に戻り、12時30分の大島行高速船に乗りました。東海汽船の高速ジェット船はジェットフォイルと呼ばれる水中翼船で、海水をジェットエンジンで吹き出しながら進みます。船体が海水面を離れるため揺れが少なく快適です。約45分で大島(岡田港)に到着です。


一日目は島の到着時間が遅れたため、予定していた火山博物館の観覧を三日目へ変更しました。島のスーパーへ三日間の食料を買いに行きました。サイエンスキャンプは自炊です。



後片付けのあとは星空観察です。名古屋から持参した2本の望遠鏡とiPadにインストールした「星座表アプリ」を駆使して冬の星空を見上げました。12月22日から31日まで、太陽系のすべての惑星が並ぶ「惑星パレード」が観察されました。冬の星座でおなじみの「オリオン座」「おうし座」「冬の大三角」もしっかり観察できました。オリオン大星雲は望遠鏡で観て感動でした。


二日目は三原山の植生調査とトレッキングです。グローバルネイチャークラブの西谷香奈さんに案内していただき、三原山の植生と溶岩の歴史を教えてもらいました。西谷さんの軽快な問いかけに参加生徒たちの目はいきいきと輝いていました。市邨高校では噴火年ごとの溶岩に植物が生えていく様子を調査しています。今回も方形区をつくり植物の様子を記録しました。3年前よりも遷移が進んでいるように見えました。



















朝8時30分から午後4時までの約7時間の三原山ツアーでした。植物・溶岩・遷移・鳥・島の歴史など、ツアーガイドの西谷さんからとても多くのことを学ぶことができました。生徒の多くは初めての伊豆大島三原山でした。教科書で見ていた世界を実際の目を通して見て、手で触れて感じ取ることができ、実際に体験することの大切さを実感できたようです。西谷さん、ありがとうございました。
三日目は島内散策です。荒天で一日目に見学できなかった火山博物館、巨大地層群、波浮港、筆島を観察しました。火山博物館は1986年の噴火を後世に伝えるために作られた唯一の火山専門博物館です。巨大地層群は別名「バームクーヘン」と呼ばれています。道路建設中に発見され保存されています。伊豆大島の火山噴火にともなう火山灰が層状に積み重なっています。波浮港は沈下した火口を港に作りかえこともあり、水深は200mを超えるほど深いそうです。周囲を高い山に囲まれている地形のため強風に強く、江戸時代から昭和初期まで強風から退避する船の停泊港として栄えていたようです。筆島は火山の火道が硬い溶岩として残り、火道の周囲は波によって削り取られたようです。火道の岩石が筆のように界面に突き出ています。





参加者の振り返りは順次記載していきます。
12月24日(金)、日本モンキーセンターで冬季サイエンスハイクを実施ました。今回は、日本モンキーセンター付属世界サル動物園で学術部キューレターをされている赤見理恵先生からサルの行動観察を行うために基本調査を学ばせていただきました。生徒たちも実際にサルの行動観察を行い、結果をもとに考察をプレゼンしました。その後、東之宮古墳と犬山城を見学して有意義な1日を終えることができました。

調査方法は、一頭のサルを1分ごとに観察し、その瞬間の行動を記録します。こうすることでサルの行動を数値化することができます。生徒たちは約1時間、サルに向き合ってデータを収集しました。

観察後は、各自のiPadのデータを入力しプレゼンの準備をします。データから分かることと、データ以外の観察から分かることを整理してポスターを作成します。

それぞれが観察したサルの行動をプレゼン発表します。


プレゼン後は、赤見先生先生からまとめをいただきました。「どのチームも苦労したと思います。このような調査をすることで、感覚でしか伝えられない情報を具体的な数値をもとに話すことができる。はっきりと情報が伝えることができます。これからも、いろいろな視点で動物を見ることで、気づかなかった動物の世界を知ることができます。これからも頑張ってください。」と温かい言葉をいただきました。

昼食を食べた後、徒歩で東之宮古墳へ向かいました。この古墳を調査する目的で切り開いた道路の両側に露頭が見えます。日本列島ができる過程を見ることができる地層です。これほど大規模な露頭が見られるのは珍しいそうです。


最後に、犬山城を見学して今回のサイエンスハイクを終えました。本校は併設大学が犬山市にあり、犬山城賛助会員となっている関係で、生徒手帳を提示することで無料で観覧できます。
<ふり返り>
◯猿の行動一つで色々な考察ができて、違う世界が見えて、視点や考え方が広がった気がします。今後、広い視野だったり、他の角度からの視点を日常生活でも活かせるようにしていきたいです。
◯今日、サイエンスハイクに行ったことで今まで何気なく行っていた動物園や水族館に行くときにそこで飼育されている生き物に対する考え方が変わったと思います。今までは、ただそこにいる、鳴き声を出したりじっとしているという印象でしたが今回の観察で生き物の行動を分析しデータとして見てみることでその個体の特徴や行動の傾向を読み取ることができました。今回のサイエンスハイクでたくさんの知識や経験を得ることができました。
日本モンキーセンターにて、サルの行動観察を行います。サルの行動を記録を取りながら観察し、数値化して考察します。さらに、東之宮古墳と犬山城を散策する予定です。
新型コロナウイルスの猛威がまだ収まっていません。全国的にも若年層を襲う変異株が拡大しつつあります。感染拡大を食い止めることはとても重要です。今後、新型コロナがどのように推移するか先は見えませんが、生徒たちの「学びを止めない」ためにも、感染対策を徹底した冬季サイエンスハイクを計画したいと思います。詳細が決まりましたらお知らせしていきます。どうぞよろしくお願いします。
夏休みが始まって直後の日曜日、高校生16名が参加した夏季サイエンスハイク2021を豊橋市で実施しました。昨年は新型コロナウイルスの影響で実施を見送りましたが、今年度は新型コロナウイルスの感染拡大に注意して日帰りのサイエンスハイクを実施しました。
集合は豊橋駅です。各自でJRや名鉄電車などの交通機関を利用して集合です。時間に遅れることなく全員が集合しましたので、最初の研修地である葦毛湿原に向けて移動しました。

葦毛湿原は豊橋市にある低層湿地で、来年には日本の天然記念物に指定される予定です。標高60〜70mの山の麓に広がっている湿原で、山際から湧き出した地下水によってつくられている湧水湿原です。東海地方にある湧水湿地としては最大規模の湿地です。葦毛湿原には、トウカイコモウセンゴケ、ミカワバイケイソウ、シラタマホシクサなどの東海地方に固有に分布している植物が多くとても貴重です。また、ミカヅキグサ、ヌマガヤなどの寒冷性の植物、ミミカキグサなどの暖地性の植物がそれぞれ自生しているなど、東海地方の自然の成り立ちを知ることができる学術的に貴重な場所でもあります。



豊橋市総合動植物公園は「のんほいパーク」と呼ばれ、動物園・植物園・自然史博物館と遊園地からなる巨大なテーマパークで、豊橋市民だけでなく愛知県民と隣接する静岡県からも多数の来場者がある公園です。
はじめに、日本列島の成り立ちを学べる自然史博物館を見学しました。豊橋市周辺は、日本列島を東西に分ける大地溝帯と南北に分断する中央構造線があります。新城市にある豊川の川岸に露頭を見ることができます。残念ながら昨年の大雨の影響で露頭の見学はできなくなっています。自然史博物館の中には、恐竜時代から現在までの日本列島(豊橋市周辺を含む)の動植物の歴史を感じることができるようになっています。
自然史博物館の観察後は、それぞれグレープに分かれて動植物園を自由に散策しました。のんほいパークは行動展示の先駆けでもあり、展示方法に特徴があります。いつもは、水の中にダイブするホッキョクグマの行動を見ることができますが、いまは新型コロナウイルス感染拡大に配慮して、人が集まらないように工夫をして実施されています。動物福祉(アニマルウェルフェア)の観点で飼育されていることも勉強になりました。
<参加者の振り返り>
◯葦毛湿原で、多くの種類の植物や虫を見ることができました。また、湿原を守るために木を生やさないようにするなど色々人の手を加えないといけないということも知ることができました。のんほいパークでは、多くの、のびのびと生活する動物を見ることができました。ただ、気温が高くどの動物も暑そうでした。今回のサイエンスハイクでは、さまざまな植物の概要などを知ることができ、非常に楽しかったです。
◯今日は初めて湿地に行きました。普段生活しているなかでは、あまり見ることのない植物を見ることができ良い経験になりました。動物園ではたくさんの動物を見ることができ、動物達が暮らしやすい環境を作ってあげることが大切だと感じました。今日一日、良い日になりました。
[pdf-embedder url=”https://static.ichimura.ed.jp/wp-content/uploads/2021/07/30232402/%E4%BB%A4%E5%92%8C%EF%BC%93%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E5%A4%8F%E5%AD%A3%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%AF%EF%BC%92%EF%BC%90%EF%BC%92%EF%BC%91_%E6%B1%BA%E5%AE%9A.pdf” title=”令和3年度夏季サイエンスハイク2021_決定”]

2020年12月26日、朝9時10分にJR瑞浪駅に集合した後、瑞浪市化石博物館のある瑞浪市民公園に向かいました。始めに、瑞浪市化石博物館入り口横にある「化石の地下壕」から見学します。かつて防空壕としても使われ、今は化石博物館の展示物の一つとなっています。地下壕の天井や壁を見ると貝殻をたくさん見ることができます。これを見たとき、岐阜県の山里にどうして海産の貝の化石があるかと多くの生徒が疑問を抱きました。その謎を調べるためにすぐ隣の化石博物館を見学しました。
化石博物館には明治時代に日本で初めて発掘された絶滅哺乳類(デスモスチルス)の化石や、1970年代に行われた中央自動車道工事で出土した化石を展示しています。デスモスチルスはいまで言う「カバ」の仲間に近く、水辺や水中で生活をしていたと考えられています。そのことから考えても、瑞浪市周辺はデスモスチルスが生きていた時代は水辺であったと考えられました。実は日本列島が形作られる前(1700万年前)は瑞浪市周辺は海となっていたそうです。




化石博物館のすぐ前にある小山の山はだには露出した地層(露頭)を観察することができます。多数の貝殻が砂岩の層に見ることができます。ノジュールとよばれる貝が砂地に作った巣跡の化石も観察できます。かつて海の底であったことを実感できます。

瑞浪市化石博物館周辺の山には多数の地下壕跡を見ることができます。これは第二次世界大戦末期に戦闘機工場を作るために掘られました。上空からの空襲を避けるために地下に工場を作る必要があったからです。しかし、工場建設中に戦争が終わり地下の巨大戦闘機工場は完成することはなかったそうです。その工場跡地に「地球回廊」という施設が建てたれました。地球が誕生した約46億年前から現代までを様々な展示物で学ぶことができます。残念ながら地下壕の老朽化で施設を維持管理することが難しくなったこともあり、2021年3月をもって閉館されることが決まっています。

瑞浪市化石博物館・地球回廊とも瑞浪市民公園内に立たれている施設の一部です。同公園内には、岐阜県先端科学技術体験センター(サイエンスワールド)もあり、小学校未就学児から高校生・大人までが最先端の科学を手軽に体験することができます。私たちが到着した時刻からはサイエンスショーが開催されており、約50分間の科学実験を体験することができました。「音や光の干渉」「液体窒素を用いた極低温の世界」「形状記憶合金」など約20種類の実験をみることができました。一部は実際にステージ上で体験しました。


瑞浪駅の近くに「瑞浪鉱物展示館」という国内外から集められた貴重な鉱物を展示している資料館があります。宝石として有名なダイヤモンドや石英(水晶)、ヒスイ・メノウ・黄鉄鉱・砂漠のバラなど貴重な鉱物を無料で観察することができます。

参加生徒の感想
わたしは今回の冬季サイエンスキャンプで、人と考えを共有することの大切さを知りました。瑞浪市化石博物館へ行った際、歯の化石を見ながら、この歯はどういう仕組みなのか。どんな動物だったのか。などについて友達と話しながら回りました。友達と話し合う中で浮かんだ疑問は、自分の将来に役立つのではないかと思うものでした。その疑問は、友達と話し合っていなければ浮かび得ないものだと思います。友達とでなくても、人と自分の考えについて話すことはとても大切なことなのだと改めて気づかされました。今回浮かんだ疑問を自分の将来に活かすことができたらと思います。
自分は、全ての事象は繋がっていると感じました。
例えば大地が変動したり気温が変化することによって生物の分布が変わったり、化石や鉱物ができたりして、それらも新しい事象につながっていくのを感じました。
私は冬季サイエンスキャンプを通して体験することで興味を持つことに繋がるなと感じました。最初、私は恐竜について知らなかったけど、体験するうちにどんな種類がいるのか、どうして絶滅したか気になってもっと知りたいと思うようになりました。
これからも様々なことに挑戦し自分が1番興味があることを見つけられたらいいなと思いました。
僕は今回のサイエンスキャンプで、物事を深く考えることの大切さを学びました。例えば「化石の地下壕」に行った時にそこにどのような生態があったのかを考えるだけでなくそこでどのような地質の動きがあったのか、なぜこの地下壕が掘られたのかを考えることの重要さを考えることの必要性を感じました。今回得た経験を学校生活で活かしていけるようになれたらいいなと思いました。
普段は味わえないことが体験できて良かったです。
私はいつもでは味わえない新鮮さを感じました。
知らないことだらけで始まったサイエンスキャンプでしたが、帰る頃にはたくさんの新しいことを覚えられました。
事前に調べたものと、自分の目で見たものは見え方が違ってとても面白かったです。
私は今回参加したことで、興味が深まったことを実感することができました。私の好きなものが沢山あって見ていて飽きないものばかりでした。自分一人では博物館などに遠出することは滅多にしないことだと思うので行けてよかったです。家や学校で本を読んだりすることだけではなく、こうして出かけて実際に見てみることも大切だと感じました。
化石から当時の状況やその生物の生態がわかるのは凄くて、それを知れるのは面白いなと改めて感じました。全体の一部しか発見できなくても、そこから物事を深く知っていくということ、想像を膨らまして仮説を立てることを他のことにも生かしていきたいです。
[pdf-embedder url=”https://static.ichimura.ed.jp/wp-content/uploads/2020/12/03212924/%E5%86%AC%E5%AD%A3%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%97%E7%91%9E%E6%B5%AA%E7%B7%A8.pdf” title=”冬季サイエンスキャンプ瑞浪編”]
今年も冬季サイエンスキャンプ として伊豆大島に出かけました。今年は12名(希望者:中学生3名・高校生9名)の生徒が参加しました。
1日目(2019.12.25)

早朝の名古屋駅に誰1人と遅れることなく集合時間前に集まることができました。6時46分発の新幹線に乗り込みました。熱海港を9時10分に出発する高速ジェット船に乗り、10時ごろに伊豆大島に上陸しました。

天気は快晴、早速三原山への調査へ出かけました。三原山は今から33年前の11月に大噴火をし、その時に流れ出た溶岩が草原を焼き尽くしました。その後、溶岩が風化したり、コケや植物の種が運び込まれるなどして、草原が再生を始めています。いろいろな植物が溶岩流の上に現れ始めていますが、溶岩流で焼き尽くされず草原が残っている場所(1986年噴火以前の噴火で焼き尽くされた場所)とどのような違いがあるかを調べています。

外輪山(御神火茶屋)から三原山をバックに記念撮影です。山肌の黒いすじは33年前に流れ出た溶岩です。いまだに植物が生えないでいる光景が見られます。数千度で熱せられた溶岩のため、植物本体だけでなく土壌中の種子(埋土種子)も焼き尽くされました。ここから草原や森林に変化するまでを植生遷移と言い、周期的に噴火を繰り返している伊豆大島は植生遷移を学習するには最適な教材です。さらに、今回は植生遷移の観察だけでなく、植生の違いの原因を探ります。


溶岩流の先端部まできました。遠くから観察した時は何も植物が生えていないようでしたが、実際に溶岩流の上に登るといくつかの植物を見ることができました。溶岩の表面には緑色のコケが育ち始めている場所があります。また、ハチジョウイタドリがパッチ状に溶岩流状に点在し、その根本は自身の落とした葉から変化し始めている土壌ができ始めているところが観察できました。少しずつ土壌が作られ、それに伴って植物が大きく育つと同時に、別の種類の植物が進入できる条件を作り出していることがわかりました。


夕食はサイエンスキャンプ 恒例の自炊です。スーパーで地元の食材を購入し協力して食事を作りました。今日は鍋料理となりました。料理を食べながら参加者交流の時間としての自己紹介タイムです。始めてて顔を合わせたこともあり有意義な時間となりました。全員の顔と名前を必死で覚えました。食後は冬の星座観察です。iPadのアプリを使って星座名や星の名前を見ながら実際の星空と見比べます。プラネタリウムで見られるような星空が目の前にあり非常に感動しました。冬の代表星座「オリオン座」「おうし座」や「すばる(プレアデス星団)」がきれいに見られました。望遠鏡ではオリオン座の馬頭星雲も見ることができました。名古屋では見られない星空を見られました。




2日目(2019.12.26)
昨日の快晴から一転して雲が多い日となりました。天気予報では午後に雨が降るということなので調査は3日目に延期し、午前中は日本の地形図に唯一「砂漠」と表記される裏砂漠を歩き、午後は島内を巡って伊豆大島の歴史に触れることにしました。








3日目(2019.12.27)
最終日、朝から快晴になり、昨日延期した調査を中心に活動しました。1日目の調査区域で10m×10mの方形区を3つ作り、その内側にどのような植物がどれくらい生えているかを調査します。国立公園内であるため植物を持ち帰ることができないため、普段授業で使っているiPadを活用します。方形区内の植物を撮影し名古屋に戻ってから同定することにしました。






15時30分の高速ジェット船に乗り、伊豆大島を離れました。16時15分ごろに熱海港に到着し、17時14分発の新幹線(こだま)に乗って名古屋に向かいました。3日間のサイエンスキャンプ で得た経験(科学の見方・考え方)を今後の学校生活でも十分に生かしていきたいと思います。また、このサイエンスキャンプ に参加することに賛同してくれた保護者のみなさまに感謝いたします。ありがとうございました。
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8月5日(月)〜7日(水)の2泊3日、長野県駒ヶ根市(駒ヶ根キャンプセンター)でサイエンスキャンプを実施しました。中1から高2まで男女合わせて11名が参加しました。
集合場所(名鉄名古屋バスセンター)に定刻通り集合し、菅の台バスセンターに向けた高速バスは7時30分に出発しました。快晴の空の下、バスは約2時間30分後に菅の台バスセンターに到着しました。バスを降りたあと私たちは、太田切川にかかるコマクサ橋を渡り、菅の台バスセンターに隣接している「森と水のアウトドア体験公園」に向かいました。太田切川が上流から運んだとされる巨石が横たわる公園で昼食を済まし、太田切川でしばらく川遊びを体験しました。かつて太田切川から運ばれた土砂は扇状地を形成しました。駒ヶ根市一帯はその扇状地上にあります(いまは太田切川が氾濫しないように砂防ダムが作られています)。




駒ヶ根は地下に良質な地下水が流れているため、水を使った産業が発達しています。良質の水を使う酒造りが盛んです。マルスウイスキー蒸留所の工場見学をさせていただきました。中央アルプスに位置する木曽駒ケ岳の東側は花崗岩質でそこを流れ出た地下水はミネラルが豊富なのです。材料の麦も国産にこだわっているとのことです。仕込み・発酵・蒸留・貯蔵(熟成)の工程を見学できました。酵母によるアルコール発酵の仕組みは高校1年生の「生物基礎」で学びます。蒸留のしくみの原理については高校2年生の「化学基礎」で学びます。


今日から3日間はコテージを貸し切って食事は自炊となります。事前学習会でメニューを打ち合わせてありますので食材も分担して持ち込みました。現地で調達した食材と合わせてチームごとに工夫しながら調理します。餃子を作ったり、うどんを作ったり、麻婆豆腐を作って楽しくいただきました。


夕食後は星座観察に出かけます。各自用意したiPadにインストールした「星座表」アプリを使って夏の星座を観察します。今夜の課題(Mission)は、北斗七星の二重星の観察です。北斗七星の柄の端から数えて2番目の星は二重星です。駒ヶ根のような光害の少ない夜空で観察できます。また、夏の大三角(ベガ・アルタイル・デネブ)と天の川、木星とさそり座のアンタレスを観察します。





サイエンスキャンプの2日目は駒ケ岳登山と高山植物の観察です。6時半に駒ヶ根キャンプセンターを出発です。菅の台バスセンターからしらび平に向けてバスに乗ります。本格的な登山シーズンでもあるため臨時バスが出ていました。しらび平から千畳敷カールへは標高差約1000mをロープウェイで登っていきます。ロープウェイのゴンドラは約8分間で標高差1000mを移動します。窓の外の植物が亜高山帯から高山帯へと変わっていきます。標高2612mの千畳敷駅に着く頃には背の高い大木はすっかり見られなくなります。軽くストレッチと準備体操後いよいよ木曽駒ケ岳に向けて出発です。ここでの課題(Mission)は高山植物(特にお花畑)の観察です。色とりどりの花々を写真に収めめていきます。










いまから約2万年前の氷河期、日本列島は氷河に覆われていました。氷河が滑り落ちる時、ゆっくりと山肌を削っていきます。削られた山肌はお椀の底のように丸みを帯びます。これがカール地形です。氷河が削った土砂が集まったところをモレーンと呼びロープウェイ駅の少し盛り上がった場所も確認できました。



サイエンスキャンプの最終日はヒカリゴケの観察です。駒ヶ根市光前寺境内の石垣のすき間には「ヒカリゴケ」と呼ばれるコケが自生しています。ヒカリゴケはホタル(蛍)やヤコウチュウ(夜光虫)のように、コケが自ら発光しているわけではありません。ヒカリゴケの原糸体の細胞がレンズ状(レンズ状細胞)になっていて、太陽光がこの細胞に入射するとレンズ状細胞内で屈折し細胞内に光を集めます(集光)。その場所に葉緑体がありヒカリゴケはこの光を利用して光合成をしているのです。光合成で使われなかった光(緑色の光)は細胞外に反射光として入射した方向に戻り、私たちはその反射光を見ているのです。光を背にした時にだけ光ってみられるのはこのためです(ビー玉に光を当ててみるとその仕組みを知ることができます。挑戦してみてください)。ヒカリゴケはレンズ状細胞によって効率的に光を集めることができるため、薄暗い石垣のすき間や洞窟内でも生育することができるそうです。現在、ヒカリゴケは環境省のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定されていてとても貴重な生物種の1つとなっています。







2泊3日という日程で様々な体験ができたことでしょう。この貴重な体験をこれからの学生生活とその後の人生生活で活かしてもらいたいと思います。近日中に生徒の感想をまとめて報告します。
次のサイエンスキャンプ(Science Camp 2019 Winter:伊豆大島)は、12月を予定しています。


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市邨高校では、各分野の研究者の話を聞いたり、実際の研究所・工場などを訪問しています。その一環として伊豆大島を訪れる野外実習(12月22日〜24日)を実施します。
「生物基礎」の授業で学ぶ「植生とその遷移」では、一次遷移の例として多くの教科書で伊豆諸島が取り上げられています。今回の野外実習では2泊3日の日程で、伊豆大島における植生の変化(火山噴火で植物が失われた土地からどのように植物が再生されるか)を実際の目で見て学んできます。また、伊豆諸島がどのような地殻変動で生まれたか、伊豆大島特有の動植物、伊豆大島見られる夜空など、参加者それぞれが探求のテーマを持って調査します。



上の3枚の写真は、31年前に筆者が撮影した伊豆大島三原山噴火の様子です。今回の調査では31年間で植生がどのように変化したかも観察します。
今回の実習のもう一つの目的に、「自ら考え、判断し、行動する」を掲げました。
実習期間中の食事については、現地の食材を使って自分たちで調理することにしました。宿泊先も旅館ではなく貸別荘を選びました。事前に打ち合わせたことは、「食材として持ち込むものは、一人当たり米2合とおかず缶詰1〜2個まで」です。その他の材料は現地の方々に直接話を聞いて買い揃え、自炊することにしました。


買ってきた食材を洗ったり、切ったり、焼いたりと食事作りを協力して行いました。

現地で調達した食材を使った食事ができました。みんなで美味しくいただきました。今日の夕食後は、引率教員による星空観察です。参加者の皆さんは事前にiPad(星座早見アプリ)で予習してきました。

明日はいよいよ三原山を目指します。
昨日の雨も小休止、太陽こそ見えませんが雨は上がりました。予報では昼頃から一時的に雨になりそうなので早めに行動します。朝7時に宿泊所を出発です。三原山登山口へ向かいます。
伊豆大島の三原山は今から32年前の1986年秋、突然噴火活動を活発化させました。三原山は、江戸時代以降40〜50年の周期で小規模な噴火活動を続けている活火山です。1986年の噴火もその周期に当てはまっていましたが、噴火の規模が大きく違っていました。下の写真で数本の黒い筋が見えますが、これがそのときカルデラ火口を超えて流れ出た溶岩流です。今からその溶岩流を目指して歩きます。

溶岩流の先端まで来ました。噴火から32年経っているため溶岩流の上には植物が生え始めています。しかしもともと高熱の溶岩の中に植物の種子はありませんので、これら植物の種子は、風で飛ばされたり、鳥や動物に付着した種子が運ばれたものです。このように地面に植物の種子などを含まない土地から植物が始める現象を植物遷移といいます。先ほど紹介したように、伊豆大島三原山は周期的な噴火が起こるたびに植物の遷移が見られるため、植物の移り変わりにかかる時間が計算できるので野外調査には最適なフィールドです。あまりにも気持ちよかったので横になって自然を体で感じています。

三原山外輪山の内側(カルデラ内)は周期的に起きた溶岩流がそこかしこに見られ、植物相はあまり豊かではありません。さあ、登山道を火口に向かって進みます。

三原山(標高758m)が大噴火を起こしてから32年余りが過ぎました。その間にも自然の営みは絶えることなく続いています。植物は溶岩によって土中の根だけでなく種子も焼かれ、大地は溶岩流で覆われてしまいます。溶岩に植物の種子が風で飛ばされてきても根を張るための土がありません。降った雨も保水されることなく流れてしまいます。植物が生育できる環境ではありません。しかし植物は長い年月をかけて植物が生育できる環境へ作り変えていきます。次の写真を見てください。溶岩のところどころに緑色の斑点が見えることでしょう。コケ類や地衣類の仲間です。コケ類や地衣類が溶岩の上に張り付くように生育を始めます。深く根を張らないため溶岩の上にも生育できます。

コケ類や地衣類の遺骸や溶岩の風化による土砂から土壌が作られると、パイオニアプランツ(先駆植物)が侵入してきます。伊豆大島でのパイオニアプランツはハチジョウイタドリになることが多いそうです(一年草であることから冬季の時期ではすでに枯れていました)。黒い溶岩流の上にも植物が侵入し始めている様子が下の写真でもよくわかる。黒い溶岩流の輪郭がはっきりしなくなってきた。

火口付近には、火口を取り囲むように遊歩道が作られている。火口を覗きこむといまでも噴気を挙げている。雨が降ってきたので先を急ぐことにしました。



三原山が1986年の大噴火を起こす2年前に公開された映画「ゴジラ」のラストシーンで三原山は登場します。超音波装置によってゴジラは三原山まで誘導させられます。そして人為的に噴火させられた三原山の火口にゴジラを落として、ゴジラは消息を絶つという。ゴジラはどんな気持ちだったのでしょうか。実際に、その2年後に三原山が噴火をしたことで「ゴジラの祟り」とも言われました。
三原山を下山して、日本で唯一の火山専門博物館「伊豆大島火山博物館」まできました。この施設は1986年の大噴火の教訓を後世に伝えながら、伊豆大島の自然について考えられる施設となっています。伊豆諸島の成り立ちだけでなく日本列島全般に学ぶことができるようになっています。溶岩樹型が置かれていました。森林地帯を溶岩が流れる時、溶岩が樹木の幹を取り囲むように流れます。樹木の幹は溶岩の熱で燃えてしまいますが、溶岩はそのまま冷えて固まるため幹の部分だけ丸く穴が開いてしまうようです。


伊豆大島が火山の島であるだけでなく、地殻変動の影響を受けている様子を見ることができる場所へ行きました。通称「バームクーヘン」と呼ばれている地層断面です。なんとバス停の名前も「バームクーヘン」です。地層断面がきれいに現れている場所です。見事にきれいな縞模様を見ることができました。とても美味しそうです。


二日目の夕食です。大島産のマグロ、けんちんうどん(かつおと野菜だしの煮込みから、うす味みそ煮込み、濃い味噌味のうどんと、具を変え 、味を変えました)、おかわりたくさん(鍋はキッチンにあります。昨日入れたバラ肉の出汁、きょうは牡蠣も足して)。しあわせな食事でした。

12月23日は今年最後の満月となりました。今日降っていた雨もすっかりと上がり、きれいな満月を拝むことができました。

月を見ていた生徒たちからは、次の歌が聞こえてきました。
(柿本人麻呂)「天の海に雲の波が立ち月の船が星の林に漕ぎ隠れていくのが見えるよ」
就寝時間までしばらくお茶を飲んでゆっくりすごします。明日の計画を考えながら。
名古屋から遠く離れた太平洋に浮かぶ伊豆大島での実習も今日が最終日です。本実習の目的とは別に、参加者それぞれが課題を設定して臨んだ実習でした。充実した3日間を過ごすことができました。
実習最後の食事作りです。
2024年8月23日(金)に中部原子力懇談会様のご協力のもと、「奥飛騨温泉郷 中尾地熱発電所」の見学に行ってきました。
2024年7月23日には、サイエンスアクティビティ2024夏【part1】を開催しました。

中尾地熱発電所は岐阜県高山市の奥飛騨温泉郷に位置し、再生可能エネルギーである地熱を活用する発電所です。
岐阜県の山奥にあるため、移動には途中休憩を2回はさみ、片道約4時間かかります。
初めに、地熱発電の方法や、中尾地熱発電所のこれまでの経緯などについてのお話を伺います。

地熱発電には、大きく2種類あります。地中から取り出した蒸気で直接タービン(羽根車)を回す「フラッシュ発電方式」と、取り出した蒸気がやや低温の場合に、その熱でアンモニアなどの水より沸点の低い媒体を蒸気に変え、その媒体の蒸気でタービンを回す「バイナリー発電方式」です。
中尾地熱発電所は、中部地区初となるフラッシュ発電方式を採用しています。また、高圧の第2生産井の蒸気を分離したあとの熱水を減圧し、再び蒸気を取り出し、低圧の第1生産井の蒸気と合わせて再利用する「ダブルフラッシュ方式」を採用しています。詳しくは、中尾地熱発電所のホームページを見てください。
地熱資源開発においては、温泉との共生が大きなテーマとなります。奥飛騨温泉郷 新穂高温泉の中尾地区では、約60年前に掘られた8つの井戸を集中管理し、各温泉宿に温泉を供給していました。地熱発電所の建設にあたり、既存8つの井戸のうちの2つを廃止し、新たに地熱発電用の2つの井戸を掘ることになりました。この際、発電に使わなかった熱水は温泉として各温泉宿に無償提供するという条件で、発電所の建設が進みました。結果、発電用の2つの井戸で、元々の温泉の使用量の約8割を賄うことができ、既存の井戸をさらに3つ廃止することが可能となりました。温泉の井戸の維持にはお金がかかるので、各温泉宿側に大きなメリットになりました。このように、お互いにとってWin-Winな関係となり、地域の温泉文化と地熱発電の共存共栄に繋がりました。

次に、発電所の見学に移ります。

内壁一面に防音材が貼られた、タービン・減速機・発電機がある建物の扉を開けると、とても大きな音がします。

復水器から送られて来る温水を冷却する冷却塔の中には、巨大な扇風機が上部に設置されており、吸い込まれそうになるほどの空気の流れを感じることができます。


蒸気生産エリアのフェンスの中にも入らせていただき、第2生産井を目の当たりにします。手を近づけると、熱を感じることができます。

最後に制御室の見学です。この中尾地熱発電所は無人で運用されており、構内のいたるところにカメラが設置され、名古屋から遠隔で制御が可能です。
中尾地熱発電所は2022年12月に運転を開始した、比較的新しい地熱発電所です。職員の方々は、何度も名古屋から片道約4時間かけて訪れ、地域の方々と密にコミュニケーションを取りながら発電所の建設を進め、地熱発電所と温泉文化の共生を実現しました。


地熱という再生可能エネルギーや、地熱発電所と温泉の共生に向けた様々な取り組みなど、大変勉強になりました。中尾地熱発電所のみなさま、中部原子力懇談会のみなさま、ありがとうございました。
UNRWAで国際支援に取り組む清田先生からの学びをいただきました
台湾と日本との合同学習となります。
※台湾・日本からのチャリティー支援(約60,000円)をUNRWAへ寄付します。
※トライバロジーフェアトレード支援に、台湾・日本で取り組みます。
また、パレスチナ難民女性支援・シリア難民女性支援に取り組む、林芽衣氏からも、現場からの声を教えていただき、人間として活動される、専門家の声から、考える活動を実施しました。

世界では、戦争や紛争が続いています。
多くの子供達がなくなっています。
母親は、子供の安全のために、国外へ脱出し、難民となります。
残酷な戦争について、リアルな現場の映像を見ました。


昨年の8月の訪問時とは大きく異なる現在の状況は、一目瞭然でした。
罪なき子供達、一般市民が犠牲となる戦争について、考えました。