台湾と日本の学生によるオンライン合同会議を実施

本校ユネスコスクールの平和教育活動の一環として、本事業に取り組む台湾と日本の高校生がオンラインでつながり、合同会議を実施しました。

地理的な距離や国境を越え、ICTを活用して対話と交流を行う本取り組みは、ユネスコ憲章の理念である「人の心の中に平和の砦を築く」ことを目指した、ESD(持続可能な開発のための教育)の実践です。

本事業の目的

本事業は、

  • 世界で続く戦争や紛争、人道課題について正しく学ぶこと

  • 立場や文化の異なる他国の若者と対話を重ね、相互理解を深めること

  • 学びを「自分ごと」として捉え、平和で公正な社会の実現に向けた行動へとつなげること

を目的として実施しています。

台湾と日本の教育課程に基づき、両国の教員と生徒が協働しながら、ESDの視点を共有し、対話を軸とした学びを積み重ねています。

本事業の意義

国際情勢が不安定さを増す中、若い世代が国境を越えてつながり、対話を通して世界の課題を考えることは、これまで以上に重要になっています。


本事業は、知識の習得にとどまらず、生徒一人ひとりの自己有用感の向上や、社会と関わろうとする姿勢の育成につながっています。

今後も本校では、台湾をはじめとする国内外のパートナー校と連携し、ユネスコスクールとしての役割を果たしながら、平和と持続可能な社会の実現に向けた学びを継続していきます。

市邨高校ユネスコ平和教育推進部 インスタグラムはこちら

JICA「特別学校賞」受賞のご報告 ― ESDの視点で未来をひらく、国際協力と探究の学び ―

JICA「特別学校賞」受賞のご報告

― ESDの視点で未来をひらく、国際協力と探究の学び ―

本校がユネスコスクールとして継続的に取り組んできた平和教育・国際協力を柱とするESD(持続可能な開発のための教育)の実践が評価され、このたび 国際協力機構(JICA)より、「特別学校賞」**を受賞しました。

本表彰は、生徒一人ひとりの学びを中心に据え、国際社会が抱える課題に対して、主体的・対話的・探究的に向き合う教育実践を継続してきた点が高く評価されたものです。

本事業の概要と有用性(ESDの実践として)

本事業は、ユネスコ憲章の理念およびESDの考え方を基盤に、「世界で起きている課題を、自分自身の生き方と結び付けて考える力」を育むことを目的として実施してきました。

単なる知識理解や支援活動にとどまらず、学習者が問いを立て、調べ、対話し、考え続ける過程そのものを重視しています。

生徒は、

  • カンボジア学校支援を通して教育格差や学ぶ権利について学び、

  • パレスチナ難民キャンプ学校支援では、紛争下における教育の意義を多面的に理解し、

  • シリア・パレスチナ難民女性支援では、フェアトレードを題材に、経済的自立と尊厳を支える国際協力の在り方を探究してきました。

これらの学びを通して、生徒は他者の立場を想像し、公正な視点で社会課題を捉え、持続可能な社会の担い手として判断する力を育んでいます。

採択・評価実績と外部からの評価

本事業は、これまでにJICAエッセイコンテスト機関長賞をはじめとする生徒個人の成果に加え、学校全体としての取り組みが評価され、今回のJICA特別学校賞の受賞につながりました。

これは、生徒の学びの成果が、学校内にとどまらず、外部機関からもESD実践として認められたことを示すものです。

文部科学省学習指導要領との整合性

本事業は、文部科学省学習指導要領が重視する

  • 「主体的・対話的で深い学び」

  • 思考力・判断力・表現力の育成

  • 社会とつながる探究的な学習

と高い整合性をもって実施されています。
特に「総合的な探究の時間」や「公共」などの教科・領域と連動し、実社会の課題を題材に学びを深めるカリキュラムとして位置付けられています。

未来を切り開く探究活動

本事業は、知識の習得を目的とする従来型の学びから、未来を自ら切り拓く力を育てる学びへと転換し、学習者の心を育む教育活動して、文部科学省EDU-PORT応援プロジェクト採択されています。また、2025 ユネスコ/日本ESD賞国内選考案件として、選考されています。

国際協力や平和、持続可能性といったテーマを通して、生徒は正解のない問いに向き合い、多様な価値観の中で考え続ける姿勢を身に付けています。

おわりに(パートナーへの感謝)

本事業は、本校のみで実現したものではなく、国際協力機構(JICA)はじめ、国内外の教育関係者、国際機関、支援先の現地関係者、地域の皆様、そして保護者・卒業生の皆様との協働によって支えられてきました。
ここに、心より感謝申し上げます。

市邨高校ユネスコ平和教育推進部 主任 松野至

JICAエッセイコンテスト「機関長賞」受賞のご報告 ― ESDの視点で世界と向き合う、探究の学び ―

JICAエッセイコンテスト「機関長賞」受賞のご報告

― ESDの視点で世界と向き合う、探究の学び ―

本校で継続して取り組んでいるユネスコ平和教育・ESD(持続可能な開発のための教育)を柱とする国際協力事業に参加した生徒が、国際協力機構(JICA)エッセイコンテストに応募し、このたび機関長賞を受賞しました。
これを受け、JICA中部所長が来校され、校内にて表彰式が行われました。

ESDとしての本事業の位置づけ

本事業は、ユネスコスクールとしての実践を基盤に、文部科学省学習指導要領が重視する「主体的・対話的で深い学び」を具現化するESD実践です。
世界で起きている紛争、貧困、難民問題といった地球規模課題を、知識として理解するだけでなく、「自分はどのように社会と関わり、どのような未来を選び取るのか」という問いとして捉え直すことを目的としています。

生徒は、カンボジア学校支援を通じて教育環境の格差について学び、カンボジア学校支援に取り組みました。

パレスチナ難民キャンプ学校支援では、学ぶ権利が脅かされている現状を現地の声や資料から多面的に理解してきました。

また、シリアおよびパレスチナ難民女性支援では、フェアトレードを題材に、経済的自立と尊厳を支える国際協力の在り方について探究しています。

これらの学びは、特定の立場や主張に立つものではなく、国際社会の課題を多角的に捉え、公正に考え、持続可能な社会の担い手として判断する力を育むことを重視しています。

受賞エッセイの内容と学びの深まり

受賞した出口さんのエッセイは、こうしたESDの学びを土台に、国際協力の現場で起きている現実を自分自身の問題として捉え直した内容となっています。
支援活動や探究学習を通して得た知識や経験を整理し、「相手を知ろうとすること」「想像力をもって考えること」の大切さを、自らの言葉で丁寧に表現しました。

また、昨年度に実施した「市邨高校 難民支援の夕べ」において公開上映した、文部科学省選定映画 わたしは憎まない にも触れています。本作品は、深い対立と悲しみの中にあっても、憎しみではなく人間の尊厳と対話を選び続ける姿を描き、「暴力の連鎖を断ち切るために、私たちは何を選択するのか」という問いを投げかけるものです。

出口さんはこの映画から、誰かを単純に断罪するのではなく、命の重さや人の心に目を向け続ける姿勢を学び取り、これまでの国際協力の探究と結び付けて考察を深めています。

こうした学びは、ユネスコ憲章前文に示される「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければならない」という理念とも重なります。

エッセイは、映像教材・体験的学習・探究活動を通して育まれた思考力・判断力・表現力の成果として、高く評価されました。

学びの成果としての外部評価

今回の受賞は、個人の成果であると同時に、本校がESDの視点から積み重ねてきた教育実践が、外部機関によって評価されたものでもあります。

生徒が社会課題を自分事として捉え、対話を重ねながら考え続ける姿勢は、これからの社会を支える市民としての基礎的な力につながるものです。

おわりに(パートナーへの感謝)

本事業は、本校のみで実現したものではなく、多くのパートナーの皆様との連携によって支えられています。
国際協力機構(JICA)をはじめ、国内外の教育関係者、国際機関、支援先の現地関係者、地域の皆様、そして日頃より本校の教育活動をご理解・ご支援くださっている保護者・卒業生の皆様に、心より感謝申し上げます。

今後も本校では、ESDの視点を大切にしながら、パートナーの皆様と共に、生徒一人ひとりが公正で持続可能な社会の担い手として成長していける教育実践を継続してまいります。

ユネスコ平和教育推進部主任 松野至

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市邨高校ユネスコ平和教育(ESD)教育事業のご案内

本校では、ユネスコ憲章前文に掲げられた「人の心の中に平和の砦を築く」という理念のもと、対話・協働・国際理解を柱としたユネスコ平和教育・ESD(持続可能な開発のための教育)を継続的に実践してきました。

生徒たちは、世界で起きている紛争、貧困、難民問題、教育格差といった地球規模課題を「自分ごと」として捉え、学びと行動を往還させる探究的な学習に取り組んできました。

本事業では、台湾・韓国・カンボジアなどの海外パートナー校や国際機関、専門家と連携し、オンライン対話、合同発表会、共同調査・共同企画を実施しています。

特に、
・カンボジア学校支援(学習環境整備、衛生・教育支援、現地との交流)
・パレスチナ難民学校支援(UNRWA等と連携した学習・啓発活動)
・シリア・パレスチナ難民女性支援(フェアトレードを通した自立支援と経済教育)
・難民映画祭・講演・専門家との対話による人権・平和理解の深化
・生徒主体の企画・発信(プレゼンテーション、SNS発信、地域への報告会)

といった実践を通して、知識の理解にとどまらず、「共感する力」「対話する力」「協働して課題を解決する力」「社会に参画する姿勢」を育んでいます。

こうした学びの積み重ねにより、生徒たちは「公正でより平和な社会の実現」という価値を自らの進路選択と結びつけ、高校卒業後の学びへと主体的につなげています。

本事業に取り組んだ学生は、公正でより平和な社会の実現にむけて、ユネスコ憲章、いちむら学園の理念の土壌を生かし、未来への学びに繋げています。

総合型選抜・公募推薦等においては、愛知大学、愛知淑徳大学、名古屋外国語大学、名古屋市立大学、南山大学、中部大学、名城大学、神戸薬科大学、愛知学院大学、中京大学などへの合格を果たし個々の人物の魅力を生かして学び続けます。

しかし、進学はゴールではありません。生徒一人ひとりが、ユネスコ憲章の精神と市邨学園の理念を胸に刻み、大学やその先の社会においても学び続け、他者と協働し、平和で持続可能な社会の担い手として成長していくことこそが、本教育の本質です。

私たちは、在学中に培った「対話力」「共感力」「課題解決力」「国際的視野」という“ユネスコ平和教育の土壌”を生かし、卒業後もそれぞれの進路で社会に貢献していくことを心より願っています。

本報告では、生徒たちがどのように学びを深め、社会とつながり、未来へと歩みを進めていったのかを共有いたします。

〜本事業の主な実績・評価〜
文部科学省「EDU-PORTニッポン」採択事業
ユネスコ日本ESD賞 国内選考案件
ESD大賞 団体賞・個人賞 受賞
国際会議・教育フォーラムでの発表(サステナブルブランド国際会議 等)
国際機関・専門家との連携
UNESCO、UNHCR、UNRWA、JICA 等
国内外ユネスコスクールとの協働
台湾・韓国・カンボジア・日本 各校
生徒の社会発信・受賞実績
カンボジア教育省、大学コンテスト、メディア掲載、地域表彰 等

※ユネスコ憲章の理念との整合性/ESD/進学実績の社会的意義/市邨学園の理念との接続

市邨高校ユネスコ平和教育推進部
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サステナブル・ブランド国際会議2026にて市邨高校ユネスコ平和教育事業紹介のお知らせ 〜松野至先生が登壇します〜

サステナブル・ブランド国際会議2026にて本校のユネスコ平和教育事業が紹介されます

このたび、本校ユネスコ平和教育推進部が取り組んできた教育実践が、国内最大規模のサステナビリティ国際会議「サステナブル・ブランド国際会議2026 東京・丸の内」において、「ESD(教育)が拓く社会 ― つなぐESD、つながるESD ―」のセッションの中で、紹介をさせていただくこととなりました。市邨高校ユネスコ平和教育推進部主任 松野至先生がスピーカーとして登壇します。

サスティナブルブランド国際会議スピーカー 一覧はこちら

本事業は、ユネスコ憲章前文「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければならない」という理念を教育の柱に、対話・協働・国際交流を核としたESD(持続可能な開発のための教育)を実践してきました。

文部科学省EDU-PORT応援プロジェクト 採択HPはこちら

日本と台湾の教育現場が継続的に連携し、両国の学習指導要領や教育目標を学び合いながら、共通する教育価値を共有し、授業づくりやカリキュラム改善を重ねています。

生徒たちは、オンライン交流、合同発表、国際協働プロジェクトなどを通して、世界で起きている課題を自分ごととして捉え、調べ、考え、発信し、行動へとつなげてきました。具体的には、カンボジアの学校支援、パレスチナ難民学校支援、シリア・パレスチナ難民女性のフェアトレード支援など、国際協力活動に主体的に関わっています。

これらの取り組みにより、生徒の自己有用感や自己肯定感の向上、多文化理解力、対話力、協働力、社会参画意識の育成といった教育的成果が生まれています。また、本事業は、文部科学省EDU-PORT採択、ESD大賞受賞、ユネスコ/日本ESD賞国内選考案件への選定など、教育的価値と社会的意義の両面から高く評価されています。

文部科学省 ユネスコ/日本ESD賞 国内選考結果はこちら

公正でより平和な社会の実現にむけて、ESDの推進事業、皆様とともにユネスコ憲章、いちむ学園の見学の理念の推進、世界の平和に向けて、国内外の連携校、国際機関、大学、企業、地域の皆様、そして生徒・保護者の皆様のと、取り組ませていただけておりますこと、心より感謝申し上げます。

今後も本校は、教育を通して平和と持続可能な社会の実現に貢献できる人材の育成と、教員としてのプロボノ、国内外へ開かれた学びの発信に取り組んでまいります。

引き続き、温かいご支援をよろしくお願いいたします。

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国連UNRWAより感謝状 末岡理事長先生へご報告 〜台湾・日本でのESD活動〜

UNRWA 感謝状

本校ユネスコスクールの平和教育・国際協力の取り組みに対し、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)より感謝状を拝受いたしました。本事業が目指してきた「教育を通して平和を育む」という歩みが、国際機関の理念とも重なり合ったことを示すものとして、重く受け止めています。

本事業は、ユネスコ憲章前文に示される「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければならない」という理念を教育の軸に、生徒一人ひとりが世界の課題を自分ごととして捉え、対話と協働を通して社会に参画する力を育むことを目的として継続してきました。

これまで、台湾・韓国・カンボジアなどのユネスコスクール、国際機関、大学、地域団体と連携し、パレスチナ難民学校支援、カンボジア学校支援、シリア・パレスチナ難民女性のフェアトレード支援など、実社会とつながる学習を積み重ねてきました。生徒たちは、現地の声や専門家の知見に触れながら、歴史的背景や社会構造を学び、支援の意味や持続性について対話を重ねています。

日本と台湾の教員・生徒が教育課程や学習目標を共有し、共同で授業設計や探究活動を行う取り組みも本事業の特徴です。異なる教育制度や文化を学び合うことで、学びの質が高まり、生徒の視野が大きく広がっています。こうした国際協働の学びは、主体的に考え行動する力、他者と協働する力、社会課題に向き合う態度の育成につながっています。

これらの実践を通して、生徒の自己肯定感や社会参画意識の向上、進学後の学びへの意欲の深化といった変容が確認されており、卒業後も国際理解・社会貢献に関わる学びを継続する生徒が増えています。また、本事業は文部科学省EDU-PORT事業への採択、日本ESD大賞(団体・個人)受賞、大学主催SDGsコンテストでの評価など、教育的価値について外部からの検証も受けてきました。

今回のUNRWAからの感謝状は、特定の成果を誇るものではなく、国内外の教育機関・支援団体・地域の皆さま、そして学びに真摯に向き合ってきた生徒一人ひとりとの協働の積み重ねが、国際社会の課題と静かに接続していたことを確認する機会であると受け止めています。

世界各地で紛争や分断が続く中、教育の役割はますます重要になっています。本校では今後も、ユネスコスクールとしての使命を大切にしながら、対話と協働を基盤としたESD・平和教育を継続し、持続可能で公正な社会の実現に向けた学びを、地域および世界とともに深めてまいります。

市邨高校ユネスコ平和教育推進部主任 松野至

カンボジア教育省より感謝状を拝受 〜台湾と日本の学生による学校支援〜

国際協働によるユネスコ平和教育の取り組み

本校が継続して取り組んでいるユネスコスクールの国際協力・平和教育活動に対し、このたびカンボジア王国教育・青年・スポーツ省より、本事業に取り組む学校で感謝状を頂戴いたしました。

長年にわたる教育交流および学校支援の取り組みが評価されたものであり、関係するすべての生徒、教職員、国内外のパートナーの皆様と、この喜びを分かち合いたいと考えております。

本事業は、ユネスコ憲章前文に掲げられた「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければならない」という理念を教育の軸に、国境を越えた対話と協働を通して、相互理解と平和的価値観を育むことを目的として実施してきました。日本・台湾・韓国・カンボジアなどの学校が連携し、難民支援、フェアトレード学習、学校支援、オンライン交流などを通じて、生徒が世界の課題を自分ごととして捉え、行動につなげる学びを重ねています。

2025年度には、JICA海外協力隊員の皆様と連携し、カンボジアの幼稚園への教育環境支援を計画・準備してまいりました。子どもたちの学びの環境を整え、安心して成長できる場を支えることは、将来の平和と社会の安定につながる大切な取り組みです。

しかしながら、現地の安全状況を最優先に考慮した結果、現地への立ち入りが困難となり、やむを得ず2025贈呈式の実施を見合わせる判断となりました。(プノンペンにて待機ののちトゥールスレン虐殺資料館学習会を実施)

このような状況においても、私たちは「安全を最優先にすること」「対話と理解を重ね続けること」「教育を通じて人と人の信頼関係を育てること」を大切にしながら、遠隔での交流や学習、継続的な支援のあり方を模索し続けています。

困難な状況下にあっても、教育の力によって人と社会をつなぎ、未来への希望を育む姿勢そのものが、ユネスコの理念に基づく平和教育の価値であると考えています。

今回、カンボジア教育省より感謝状を受領しましたことは、みなさまとの学習、国際貢献ボランティア教育活動が、一過性の支援ではなく、相互理解と信頼を土台とした継続的な教育協力として評価された証であり、大きな励みとなりました。

同時に、国や立場の違いを超えて、教育を通じて平和と持続可能な社会の実現に貢献する責任を、あらためて感じています。

今後も本校は、関係機関・パートナーの皆様と連携しながら、生徒一人ひとりが世界の課題に向き合い、対話と協働によってより良い未来を築く力を育むユネスコスクールとしての実践を、着実に進めてまいります。

市邨高校ユネスコ平和教育推進部

世界遺産学習会 カンボジア貧困地域幼稚園支援を通した探究教育活動

カンボジア・タイ国境地域の歴史から学ぶ平和教育と、本校ユネスコ事業の取り組み

本校では、ユネスコ憲章前文に掲げられた「人の心の中に平和の砦を築く」という理念を教育の軸に、世界の課題を自分ごととして学び、対話と協働を通して平和を創り出す力を育む教育活動を継続してきました。

今回のユネスコゼミでは、世界遺産検定事務局の吉川様を講師にオンラインでお迎えし、カンボジアとタイの国境地域をめぐる歴史や、世界遺産を通して見える文化的価値、そして国際社会における対話と協調の重要性について学ぶ機会をいただきました。

歴史には複雑な背景が存在し、単純な善悪で語れるものではありません。だからこそ、異なる立場や価値観を尊重し、相互理解を深めることの大切さを、生徒たちは実感をもって学びました。

本校のユネスコ平和教育事業は、日本・台湾・韓国・カンボジアなどの学校や地域と連携し、カンボジアの学校支援、パレスチナ難民学校支援、シリアおよびパレスチナ難民女性の自立を支えるフェアトレード支援を柱として、SDGsとESDの視点に基づく実践的な国際協力学習を行っています。

生徒たちは、現地の子どもたちや女性たちの暮らし、教育、尊厳に思いを寄せながら、物資支援、募金活動、オンライン交流、啓発発信などを通して、「支援する・される」という関係を超えた対話的な学びを重ねてきました。

今年度は、JICA海外協力隊員の皆様と連携し、カンボジアの幼稚園を支援する贈呈式を予定していました。子どもたちの学びと生活環境の向上を願い、日本と現地の関係者が心を一つに準備を進めてきました。しかし、国境地域を取り巻く情勢の変化を受け、子どもたちや現地関係者の安全を最優先に考え、8月の贈呈式は中止とする判断をいたしました。

この決定は、支援への思いが消えたわけではなく、「命と安全を守ることこそが、平和の出発点である」という共通の価値に基づくものです。私たちは、武力ではなく対話によって課題が解決され、再び安心して子どもたちに笑顔を届けられる日が来ることを心から願っています。

今回、歴史を学ぶ学習と、現地支援が実施できなかった現実の双方を通して、生徒たちは「平和とは何か」「私たちに何ができるのか」を改めて深く考える機会を得ました。カンボジアやパレスチナ、シリアなど、世界各地の人々と学びでつながってきた経験は、遠い出来事を身近な課題として捉え、命の尊さと共に生きる責任を実感する学びへとつながっています。

平和とは、単に争いがない状態ではなく、互いを尊重し、違いを認め合い、対話を積み重ねる日々の営みの中で育まれるものです。本校は今後も、特定の立場に偏ることなく、すべての人の尊厳を大切にしながら、学びを通して心に平和の砦を築く教育を継続してまいります。

そして、再び安全な形で国際協力の歩みを再開できる日を信じ、国内外のパートナーと連携しながら、未来を担う若者の育成に取り組んでいきます。

ユネスコ平和教育推進部主任 松野至

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トビタテ留学ジャパン 〜ユネスコ平和教育推進部へのご助言〜

とびたて留学ジャパンご担当者様より本事業へのご助言をいただきました

— 国際協働によるESD・平和教育のさらなる深化に向けて —

本校ユネスコスクールが継続して取り組んでいる国際協働型ESD・平和教育事業について、これまで長年にわたりご助言をいただいてきた「トビタテ!留学JAPAN」 関係の先生より、あらためて本事業の取り組みに対するご評価と今後に向けた貴重なご助言を頂戴しました。

本事業は、国連教育科学文化機関(UNESCO)の理念、特にユネスコ憲章前文に示される
「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければならない」
という考え方を教育の中心に据え、教育・文化・国際交流を通して平和と持続可能な社会の実現を目指す、実践的なESD(Education for Sustainable Development:持続可能な開発のための教育)活動として展開してきました。

■ 事業の目的

本事業の目的は、世界で今も続く紛争や貧困、難民問題といった現実に向き合いながら、生徒一人ひとりが「自分にも社会を変える力がある」という自己有用感・自己効力感を育み、対話と協働によって平和を築く担い手として行動できる力を身につけることにあります。

■ 事業の主な内容

本校では、台湾・韓国・カンボジア・ヨルダンなどの学校や地域、国際機関、大学、企業、NGOと連携し、ICTを活用した双方向型の国際交流と、実社会とつながる支援活動を組み合わせた学習を行っています。

主な取り組みは以下の通りです。

  • 台湾・日本・韓国などの高校生によるオンライン合同平和学習・SDGs対話

  • UNHCR・UNRWAと連携した難民支援学習と支援行動(子ども服支援、啓発活動など)

  • シリア・パレスチナ難民女性のフェアトレード支援活動

  • カンボジアの学校・幼稚園への教育環境支援と現地とのオンライン交流

  • 高校生による国際会議形式の成果発表会・ポスターセッション・合同報告会の実施

これらの活動は「支援する側・される側」という一方向の関係ではなく、互いの文化や価値観を尊重しながら学び合う「対等な協働」を重視している点が大きな特徴です。

■ 採択・表彰実績

本事業は、教育的意義と国際的連携の先進性が評価され、これまでに以下のような外部評価・採択・表彰を受けています。

  • 文部科学省「EDU-PORTニッポン」採択事業

  • ユネスコ日本ESD賞 国内選考対象事業

  • ESD大賞(団体・個人部門)受賞

  • 大学主催SDGsコンテストでの優秀賞受賞 など

また、本校は高校として初めて、国連「グローバル難民フォーラム」においてUNHCRへの公式プレッジ(行動宣言)を提出した学校としても紹介されており、高校教育の段階から国際社会に対して責任ある行動を示す取り組みとして注目されています。
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■ とびたて留学ジャパンご担当者様からのご助言

今回の面談では、本事業が単なる国際交流にとどまらず、生徒の主体性を育て、社会課題に対する当事者意識と行動力を育成している点について、高い評価をいただきました。
また、今後はより一層、生徒自身が企画・発信の中心となる形へ発展させていくこと、国内外の多様な学びの場と連携を広げていくことについても、具体的なご助言を頂戴しました。

本校では、これらのご助言を今後のカリキュラム設計や国際協働活動の改善に生かし、引き続き「心の中に平和の砦を築く教育」を実践してまいります。

■ 今後に向けて

本事業は、特定の年度で完結するものではなく、次世代へと継続していく教育モデルとして発展させていくことを目標としています。
今後も国内外の学校、大学、国際機関、地域社会とのパートナーシップを広げながら、生徒が世界とつながり、学び、行動するESD・平和教育を推進してまいります。

今後とも、本校ユネスコスクールの教育活動(ESD教育・探究活動事業)へのご理解とご支援を、よろしくお願い申し上げます。

ユネスコ平和教育推進部主任 松野至

立教大学コンテスト優秀賞受賞 平和の架け橋協働プロジェクト〜台湾と日本で取り組む難民支援・貧困支援〜

立教大学SDGsコンテスト「優秀賞」受賞のご報告

このたび、本校ユネスコスクールの国際協力・平和教育事業が、立教大学主催「SDGsコンテスト」において優秀賞を受賞しました。

その他、各賞においては、全て受賞しました。
・国際活動賞受賞
・多目的活動賞受賞
・連携活動賞受賞
・インクルーシブ活動賞受賞

本コンテストは、全国の高校・大学・団体によるSDGsに関わる実践を対象に、
・社会課題への理解
・課題解決への具体的行動
・教育的意義と持続可能性
・他者との協働・発信力

といった観点から総合的に審査されるものです。

本校の取組は、教育活動としての体系性と、実社会と結びついた国際協力の実践性が高く評価され、今回の受賞に至りました。

本事業の概要(評価されたポイント)

本事業は、ユネスコ憲章前文にある
「人の心の中に平和の砦を築かなければならない」
という理念を教育の中心に据え、ESD(持続可能な開発のための教育)およびSDGsの視点から、以下のような国際協力・平和学習を継続的に実施してきました。

1、国際連携による対話的学習
台湾・韓国などのユネスコスクールとのオンライン合同学習会
高校生によるSDGsグローバル対談の継続実施
学習指導要領「公共」の視点と接続した探究型学習

2、難民・紛争地域への具体的支援活動
・UNHCRと連携した子ども服支援(UNIQLO “服のチカラ” プロジェクト)
・UNRWA難民キャンプとの交流学習
・シリア・パレスチナ難民女性へのフェアトレード支援
・カンボジア国境地域の学校・幼稚園支援事業

3、学びを「行動」と「発信」につなげる教育設計
・学習後の振り返り・対話・発表を重視した構造化されたカリキュラム
・国際会議・発表会・報告会でのプレゼンテーション
・地域・大学・国際機関との多様なパートナーシップ

これらの活動を通して、生徒が当事者として世界の課題に向き合い、自ら考え、行動し、他者と協働する力を育む教育モデルとして評価されました。

4、大学から評価された教育的意義

審査においては、単なるボランティア活動ではなく、
・学校教育の中に体系的に位置づけられていること、
・日本と海外の教育課題を相互に学び合う構造になっていること、
・生徒の自己有用感・社会参画意識の向上につながっていること、

といった点が、「高校教育におけるESDの先進事例」として高く評価されました。
立教大学コンテスト結果WEBサイト

2025SDGs実践コンテスト各賞審査結果

 

5、今後に向けて

本事業は、これまで多くの国内外の学校、大学、国際機関、地域の皆様とのパートナーシップによって支えられてきました。今回の受賞は、生徒一人ひとりの努力はもちろんのこと、関係してくださったすべての方々との協働の成果でもあります。

今後も、市邨高校ユネスコスクールとして、学ぶだけで終わらず、社会とつながり、ユネスコ憲章の理念、いちむら学園の理念の推進といった、ESD教育に貢献し、平和と持続可能な社会の実現に参画する教育を、引き続き実践してまいります。

応援いただいております、国内外の関係者の皆様に心から感謝もう仕上げます。

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市邨高校ユネスコ平和教育推進部主任 松野至